【アメリカ妊活】(10)ERA検査に大苦戦

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こんにちは!在米ブロガーのブラメです

2回目の移植にて撃沈の陰性だった私たち夫婦。

移植したのはPGT-A済の正常胚、子宮鏡検査で子宮に問題ないことも確認済み、年齢的にも正常胚なら60%は成功するはずなのに…

となると、もしかしたら移植をするタイミングに問題があるのかもしれないということで、

次のステップは着床のタイミングを調べるERA検査となりました。

しかし、ただの検査と侮るなかれ。これが本当に大変だったんですよ…

2年間の不妊治療の中でも最も手こずったのがERAだったと思います。

私たちの妊活全体のタイムラインと、採卵や移植など各話題へのリンクはこちらの記事をどうぞ↓

目次

ERA検査とは

まずはERA検査とは何かについてのおさらいです。

ERA(Endometrial Receptivity Analysis)検査とは、体外受精で良好な胚複数回移植しても妊娠しない反復着床不成功例に対して行われる検査のことです。
子宮内膜が受精卵を受け入れる時期(着床の窓)を遺伝子レベルで調べ、最適なタイミングで胚移植を行うことで妊娠の可能性を高める目的で行われます。

この検査はいつでも受けられるのかというとそうではなく、モックサイクルと呼ばれる移植の模擬サイクルをおこなった上で、子宮の細胞を採って検査に出します。

そのため、実際に移植はしないけれど、移植周期と同じように何度も病院に通って検査を行い、

ホルモン剤も投与して、検査に向けてコンディションを整えていく必要があります。

EMMA検査とALICE検査

ERA検査の際、希望者はEMMA(エマ)検査ALICE(アリス)検査も同時に受けることができます。

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日本ではこれらを合わせてTRIO検査と呼んでいるようですが、私の受けたクリニックでは頭文字をとってEEAと呼んでいました

これらの検査も入れるとERA単体よりはお金がかかりますが、ERAで採取した子宮の細胞を検査してわかるものなので、ついでなので一緒に受ける方が多いと思います。

EMMAとALICEについて説明すると、このような検査です↓

EMMA検査:子宮内膜細菌叢を評価し、子宮内膜細菌叢のバランスを整える最善のプロバイオティクス治療を推奨し、妊娠の見通しを高めます

ALICE検査:慢性子宮内膜炎の原因菌を検出し、適切な抗生物質と治療法を推奨します。

説明を読んでもあまりピンとこないかもしれないので簡単に言うと、

EMMAは子宮内に良い菌がいるか、ALICE悪い菌がいないかを検査するもの、という感じです。

良い菌がいない場合はプロバイオティクスを摂取して菌を増やし、悪い菌がいる場合は抗生物質で退治することになります。

詳しくはこれらの検査をおこなっているIgenomix社のサイトからどうぞ↓

検査費用について

私たち夫婦の場合、ERAとモックサイクルの費用は保険会社が支払ってくれたのですが、

EMMAとALICEは対象外だったので、この部分のみ手出しとなり、費用は約1000ドル(2024年時点)でした。

私たちは保険の関係で分割した形になりましたが、3テストまとめてやる場合は価格が違ったと思いますのでご参考までに。

モックサイクル開始

移植②の妊娠検査の結果(陰性)が出て、その翌日には次の生理が来ました。

寂しくもありましたが、すぐに次のステップに移れる!とポジティブに考えてモックサイクルをスタートしました。

モックサイクル初回検査

・生理開始(0日目)に予約をし、5日目が初回検査でした

・移植サイクル同様、E2、P3、FSH、子宮内膜の厚みを検査します

・この日からEstrace(エストロゲン錠剤)服薬スタート

2回目検査

E2、P3、LH、子宮内膜の厚みを検査

通常、この後も検査と服薬の指示が続くのですが、2回目の検査の結果、ホルモン値が正常ではないということで、

なんと今回のサイクルは中止となってしまいました。

モックサイクル、まさかの中止…

看護師さんにどういうことなのか確認したところ、2回目の検査でのP3(プロゲステロン)の値が20.18ng/mlと、このタイミングにしては高すぎるとのこと。

病院側の見解としては、先日の生理と思われてた出血は生理ではなかったのではないか、とのことでした。

そんなこと言われても、こちらとしては

いやいやいや!もうしっかりとね、これまで20年以上経験した生理と同じように、出血してましたけどねっ!タイミングも生理周期と一致してるし!

と、腑に落ちませんでした。

移植②で受けたショックをバネに次に行こうと思ってた矢先、検査ですらこんな風にうまくいかなくて、

挙げ句の果てに、あなたが生理と思ってたものは生理ではありません。ただの不正出血ですと言われた気がして、

本当に全てが嫌になりました。

ホルモンバランスを整えてやり直すことに

今になって当時の検査記録を見返すと、生理じゃなかった疑惑については素人なのでよくわかりませんが、

確かに各ホルモン値のバランスが、通常の移植周期と比べて明らかに変だったので、

移植周期を終えた直後だったことのありますし、ホルモンバランスが崩れていたのは間違いなかったと思います。

ということで中止が決まった後は、ピルを飲んでホルモンバランスを整え、次の生理が来てからやり直すことになりました。

リトライ!モックサイクル

初回モックサイクルの中止から半月後、次の生理が来たので再びチャレンジすることになりました。

2回目検査までの流れは同じですが、日数が若干早まってます。

初回検査

・生理開始(0日目)に予約をし、4日目が初回検査

E2、P3、FSH、子宮内膜の厚みを検査

・この日からEstrace(エストロゲン錠剤)服薬スタート

2回目検査

E2、P3、LH、子宮内膜の厚みを検査

・今回はホルモン値に問題なかったので継続

3回目検査

・2回目と同じ検査

・翌日からプロゲステロン膣坐薬を1日2錠、プロゲステロンオイルを2日に1回注射

ERA当日

・ERA実施の1時間前にP3の検査

・ERA実施(EMMA、ALICEも同時に実施)

・この日から6日後まで、引き続きプロゲステロン膣坐薬を服用

2回目のモックサイクルは無事に最後まで走り切ることができました。

怖くて痛いプロゲステロン注射

通常の移植サイクルではやったことがなかったのですが、モックサイクルではプロゲステロンオイルの自己注射が組み込まれていました。

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不妊治療でいろんな自己注射を打ってきましたが、この注射がもっとも痛くて嫌なものでした…

おそらくERA検査を正確に実施するために、プロゲステロン値をしっかりキープしなければならないので、膣坐薬にプラスして用いられていたんだと思います。

この注射の何が嫌かというと、以下の3点です(3つもあるんかい)

・注射針を途中で交換しなければならない
・お尻の筋肉に打たなければならない
・打った後が痛い

注射針について

この注射では、瓶からシリンジに吸い上げる用のミキシングニードルと、お尻に打つ時用のインジェクションニードルの2種類が用いられます。

ミキシング用の方が太く、インジェクション用の方が細いのですが、なんと私は2回ほど勘違いして逆の針を使用してしまい、こんな太い針を自分に刺せと?と震えながら注射をしました…

もう自己注射にも慣れていた頃なのに本当に怖くて、何度もためらった末に打ったのを覚えています。

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3回目あたりで改めて針の説明を確認したところ、ようやく逆だったことが発覚し、少しは恐怖が和らぎました。笑

お尻の筋肉に打つハードル

これまでに使ったことのある不妊治療の自己注射は、下腹部の脂肪に刺すタイプだったので、座って落ち着いた状態で打つことができましたし、脂肪に刺すので打つ時も打った後もあまり痛みはありませんでした。

ところが今回のプロゲステロンオイルは筋肉に打つタイプのもので、自分では見えづらいお尻上部の筋肉に打つことが推奨されています。

お尻は脂肪の多い部位なので、そもそもどこが筋肉なんだ?というのがありますし、

立ったまま後ろを振り返るような状態で刺さなければいけないので、体勢的にも無理があります。

それでもなんとか頑張って打ってみると、(針を間違ってなければ)思ったよりは痛くないのですが、

打ってしばらく経つと、インフルエンザ注射のように幹部のあたりがジンジンと痛くなってきます。

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注射の痛み対策としては、
①注射前に保冷剤で患部を冷やす
②打った後に少し揉んでおく
というのをやると多少マシでした

以下のYouTubeに注射の方法が説明されているので、これからやらなければならない方は参考にしてみてください↓

ついにERA検査当日

痛い自己注射に苦労しながらも、なんとか迎えたERA当日。

ERA実施の1時間前にP3(プロゲステロン)の値をチェックして、その後ERA検査が始まりました。

検査といってもこの日は子宮の細胞を採るだけで、その解析は専門機関でおこなわれます。

この日はいつもの病院のスタッフではなく、その専門機関から来た方がこの作業をやろうとしたのですが、

どうやってもカテーテルが子宮に入らない!

おやおや、どこかで聞いたことがあるような…

そう、初回の胚移植の際にも私の子宮形状や筋腫が原因で、なかなかカテーテルが入らないというトラブルに見舞われたのですが、

今回のERA検査でも同様の事態が起こってしまったのです(涙)

専門機関の方がしばらく格闘したもののダメだったので、こりゃあかんということで院長先生登場!

先日の移植②の際、院長先生がやったら移植は10分で完了したという実績があったので、院長先生がやってくれるなら大丈夫だろう、と思ったのも束の間、

数十分の格闘の末、

もうこれ以上は無理だね。今日は中止にしましょう

と宣言されてしまいました。

まさかのERA検査中止…

私は咄嗟に事態が飲み込めず、え?いま今日はもうやめようって言った?聞き間違いではなくて?

この検査のために2周期も費やしてるのに、そんな勝手に諦めるって、そんなのあり???

と茫然自失でした。

移植の時みたいに、一旦休憩してまた仕切り直しではなく、これで終わりなのかと思うと、お金も時間もかかってるのに納得できず、日本人の看護師さんに相談

事情を聞いた看護師さんもこれには驚いて、改めて先生と話してきてくれました。

その時のお話をまとめると、

ERA検査に用いるカテーテルは通常移植に用いるものより細く柔らかいので、普通のカテーテルでさえ入れにくい私の子宮だと、ERA用のカテーテルを入れるのは難しかった、と。

そしてこの日はすでに1時間以上も試行錯誤しており、これ以上は私の身体への負担も大きく、子宮を傷つけてしまうかもしれないし続けることはおすすめできない、と。

この中止を受けて先生としては、次はうまくいくかもしれないから、もう一回チャレンジしてみてはどうか

といういつものポジティブコメントで締めくくられていました。

今後どうする?

そう言われてしまうと看護師さんとしてもこれ以上先生に詰め寄ることもできなかったようで、

今回は残念でしたが今後どうしますか?と、私にボールが回ってきました。

私としては、2周期もかけてやっと辿り着いた検査が受けられなかったショックであったり、

あんなに痛くて怖い思いをして注射を打ったのにそれが無駄に終わった虚しさもあったりで、

どうすると聞かれてもすぐには判断できませんでした。

そして冷静になって考えてみても、今回ダメだった原因が何も取り除かれていない状態で、また時間をかけて検査の日を迎えても全然うまくいく気がしない。

これ以上、できるかどうかもわからない検査のために時間を無駄にするのは嫌だと思いました。

それならもう

この検査は私にはできないものなんだ(そもそもひと昔前ならなかったものなんだし)

と、きっぱりあきらめることにしました。

しばし妊活お休み

こうしてERAをあきらめたわれわれ夫婦。

少し疲れてしまったこともあり、用事もあったので日本へ一時帰国したり、MLBのキャンプ観戦にアリゾナへ遊びに行ったりして、1ヶ月ほど妊活はお休みとなりました。

あんなに時間がないと焦ってカリカリしていたのに、思い切って休むことにしたら、

たった1ヶ月でも結構リフレッシュできたので、いま振り返ると必要なお休みだったんだなと思います。

一時帰国中はおいしいものを沢山食べたり、ずっと欲しかったジュエリーを円安のおかげでお得にゲットしたり、父とお花見ドライブをしたりと大充実!

アリゾナ旅ではMLBキャンプの雰囲気を楽しめましたし、パワースポットのセドナにも行って安産祈願もできたのがよかったです。

というわけで、元気をチャージしたところで移植③へ進むことになりました。

さらに、一度はERAはあきらめたのですが、結局もう一度トライすることにもなりました。

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