引き続きサンタバーバラ旅行紀です。
2日目の朝、サンタバーバラの観光地として最も有名なコートハウス(裁判所)を訪れました。
Santa Barbara County Courthouse
この日は前日の悪天候とは打って変わっていいお天気。
すっきりとした青空に白い壁と赤レンガが映えます。
こちらのコートハウスは1929年に完成した建物で、意外とまだ100年も経っていません。
スパニッシュ・コロニアル・リバイバル様式
もっと歴史が古そうに見えるのはその建築様式のせいかもしれません。
1925年、地震により大きな被害を受けたサンタバーバラ市は、その復興の際に建築様式をスペインのアンダルシア風に統一することを定めました。
その結果、こちらのコートハウスも含め街の建物が統一されたデザインで作られたことにより、“全米一美しい街”として知られるようになったそうです。
このスタイルの特徴としては、赤レンガの屋根、白い塗り壁、アーチの連窓、窓周りのアイアンなどが挙げられます。
どうしてスパニッシュ?
上の歴史はガイドブックにも書かれている話なんですが、
そもそもどうしてスパニッシュ??
という疑問が残りました。
そこで少し調べてみたところ、いくつかそれっぽい理由が見えてきました。
まず、地震が起きる75年前の1850年までカリフォルニアはそもそもスペインの植民地でした。
そして、地震の起きる10年前の1915年にサンディエゴで開かれたパナマ・カリフォルニア博覧会にて、スパニッシュ・コロニアルのリバイバル様式が注目を集め、それをきっかけにカリフォルニアなどアメリカ南西部でこのスタイルが流行したそうです。
流行った理由としては、温暖な気候と海辺の雰囲気が南欧と類似しており、相性がよかったことが一因と考えられています。
この流行は1940年頃まで続いたそうで、ちょうどサンタバーバラの復興期とも重なります。
なので個人的な推測としては、元々この地にはスペインからの入植者の子孫が多いので親和性があり、さらに気候ともマッチした流行のスタイルだったため、この様式が最もふさわしかったのではないかなと思います。
日本のシンプルなスタイルや丁寧なモノ作りと北欧の家具やデザインの相性が良く、ずっと人気が続いてるのと似たようなものかもしれません。
裁判所とは思えない贅沢な内装
さて、それではようやく建物の中です。
外装だけでも「これが裁判所?!」と思ってしまうような素敵な建物でしたが、内装はさらに盛り上がっていきます。
エントランス
大きなランプと尖頭アーチのゲート、南欧風のカラフルなタイルが印象的なエントランスになっています。
“スパニッシュ・コロニアル”と言われるまで、モロッコ風?と思ってしまったくらい、イスラム感があります。
ちなみにこちらのコートハウスは、現在も裁判所として使用されており、廊下の突き当たりには裁判のスケジュール表が張り出されていました。
アーチ階段
経路を間違い比較的地味な方の階段から行ってしまったのですが、こちらもすごく素敵でした。
一段一段にタイルが貼られており、吹き抜け部分にもモザイクタイルで模様が施されています。
法廷
このコートハウスの中でおそらく最も大きな法廷。
ここ教会だっけ?と思うくらい、豪華な内装で天井も高かったです。
ホール
この建物の中で最も華やかだったのがこちらのホール
タイル!ランプ!お花の窓!アート!
もりもりですよね・・・だけど本当にきれいでした。
階段を上ったところから見える廊下も素敵でしたよ。
ただの通路としてしまうのではなく、こういう目立たない部分にもデザインを施し、美しく見せようとする仕事ぶりに心打たれました。
ダウンタウンで一番高い時計台
先ほどの華やかなホールから階段を上っていくと、見晴らしのいい時計台に出ます。
ここからの景色は、赤レンガの屋根がイタリアのフィレンツェっぽくもありました。
ですが大きく異なるのは、南国らしいヤシの木と遠くに見える海!
全米一美しい街といわれるのも納得です。
おわりに
今回はサンタバーバラのランドマークであるコートハウスのご紹介でした。
昨日の記事ではフランスに行きたいと言っておりましたが、今回の記事でスペインにも行きたくなってしまいました・・・
ヨーロッパ熱、まだまだ冷めそうにありません。
それではまた〜
burame
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